「人が超情現象にとらわれるのは、見えなくなっているからなんだよ。一番不思議なことがま見えていないんだ。-つまり、この世があるということがね。」
「この世は…この世はあまりにも不思議なことばかりで、泣いていいか笑っていいかわからない。たぶん両方なんだろう。でも、泣くのと笑うのを一度にするのは難しい。」
「カードミステリー」ヨースタイン・ゴルデル作 徳間書店刊

物語の中に物語があり、現実と物語の間を行ったり来たり。幻想的でありながら、幻想にとどまらない哲学の基本を実感できる。そしてなにより面白い。「ソフィーの世界」で一躍世界で有名になった著者だが、この物語は秀逸。
思わずメモってしまいたくなるキラキラした思想と言葉がちりばめられている。52枚のカードたちとジョーカー。52枚のカードとして生きるのかジョーカーとして生きるのか。哲学するとは滅びないidea永遠を生きているということなのだろう。神を殺し、黒い子羊として生きることとも言えるだろう。
「※輝く飲み物はジョーカーの感覚をマヒさせる。ジョーカーは輝く飲み物を吐き出す。ぼけ薬を飲まなければ、小さな道化師の頭は冴える。」